社会福祉施設木造
工務店C社 設計企画部
中大規模木造建築では、十分な遮音性の確保が難しい…
保育施設に最適な性能を備えた建築素材とは?
ユカテック
背景
温もりのある木造住宅の設計・施工が得意な工務店C社は、新たな保育施設の建築を請け負った。しかしC社は一般的な木造住宅の施工実績が多く、中大規模木造の知見が十分でなかった。具体的には、遮音性などへの懸念があった。
課題
木造化が進む非住宅建築物。遮音性に課題が残り…
近年、新たな法整備や「SDGs」への対応、脱炭素化などの社会的な動きに伴い、建築業界においても木造建築推進の機運が高まっています。これまではS造やRC造が主だった非住宅建築物についても、木造化が進みつつありました。
工務店C社は、これまで木造住宅の設計・施工を多数手がけてきた実績を持っています。しかし住宅事業が伸び悩みはじめたため、他社との差別化を図るべく、積極的に非住宅建築物の木造化に取り組もうとしていました。
そんな中、地元の保育施設からC社に建て替えの相談が持ち掛けられます。ただ設計企画部のA氏は、ある懸念を抱いていました。
「当社は一般的な木造住宅の施工実績が大半であり、今回の保育施設のような非住宅木造建築物に関しては知識が豊富であるとはいえませんでした」(A氏)
具体的には、遮音性に関する課題がありました。保育施設には、子どもたちのはしゃぐ声や、走り回る音がつきものです。そのため建物を設計する際、床の遮音性が非常に重要となります。
従来の床構成だけでは、子どもたちの足音などの重量床衝撃音を低減することができません。
この課題を解決するための糸口が見えないまま、設計の締め切りは刻々と迫っていました。
課題のポイント
従来の床構成だけでは、重量床衝撃音を低減できない
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