ヘーベル デュアルウォール+木材を採用し、親しみやすい店舗を実現

株式会社大栄建築事務所

お話を伺った方

株式会社大栄建築事務所

名村 廣孝 様

採用製品

ヘーベル デュアルウォール

旭化成建材では、ファサードに使用する高意匠、高品質、高耐久のさまざまなパネルを開発・販売しています。今回は木外装の下地にヘーベル デュアルウォール(以下、デュアルウォール)をご採用いただいた、埼玉りそな銀行白岡支店の事例をご紹介します。設計を担当された、株式会社大栄建築事務所の名村様にお話を伺いました。

地域貢献型店舗のデザインを実現するために外壁に木材を採用

はじめに、本プロジェクトの経緯を教えてください。

名村様:既存の白岡支店は駅前にありました。駅前再開発の整備に伴い、駅から少し離れた場所に移転するという計画から始まりました。また、埼玉りそな銀行様の全社方針として、地域に貢献する銀行を目指されており、地域の方々が利用できる共創空間を創ることになりました。

外壁に木材を採用された経緯を教えてください。

名村様:駅から離れた閑静な住宅街への移転や、共創空間を設ける事から、親しみやすいイメージの店舗とする事が重要でした。お施主様から木材の利用のご要望があり、お客様の一番目に触れやすい外壁に採用することを決定しました。コンセプトの一つとしてカフェのような店舗も目指したため、木材利用は大きなポイントとなりました。

安心・安全に木材を張ることが出来るデュアルウォールを採用

デュアルウォールを知ったきっかけを教えてください。

名村様:当初から外壁にALCを採用することを検討しており、弊社としては以前からデュアルウォールのことは認識しておりました。ただ、木材を張れる可能性があることは知りませんでした。木材の件で越井木材工業さん(注 越井木材工業株式会社のこと)に相談したところ、越井木材工業さんから取付け下地の工法としてデュアルウォールのご紹介を受け、デュアルウォールに木材が張れることを知りました。

デュアルウォールの採用を決めた理由を教えて下さい。

名村様:大きく二つの理由があります。一つは、ALCのみで耐火性能を担保した上で木材を外装材として取付けられること。もう一つは、ALCのロッキングを生かしたまま木材を取付けることができるというところに大きなメリットを感じて採用を決めました。

ALCに非貫通で木材を取付ける施工現場を見てお施主様も満足

設計段階でのイメージと施工後のギャップはありましたか?

名村様:デュアルウォールは、ALCに非貫通で外装材を取付けることが出来る工法であると聞いていましたが、施工中に実際に現場で見させていただいた時に、下地のアンカーと取付け金具がしっかり施工されていることに安心感を持ちました。非貫通なので止水、断熱の観点や、内装側に金物が飛び出さない点等、色々な点で採用して本当に良かったと思っています。
事前に参考図面で取付け金具等は拝見していましたが、現場の施工を見させていただいてすごく良さを実感しました。お施主様も興味深くご覧になられて感心されていたのを覚えています。

設計時のパース/竣工後の写真

設計時に苦労した点などはありますか?

名村様:割付けの調整は少し難しかったです。ALCと木材のモジュールが異なるので、当然といえば当然ですが、どのように見せるか、どこで調整するかを考えました。

環境に配慮した建築設計の需要が広がっていく

今後、デュアルウォールで使用してみたい外装材はありますか?

名村様:金属系の外装材は使ってみたいです。あとは壁面緑化など、環境配慮の点で採用を検討する可能性が広がると考えています。木材に関しては、今回の外壁以外にも全体的に使用することで、木材の利用を建物の利用者や社会に発信していけるので可能性が広がると思います。

最後に、今後旭化成建材に期待することを教えて下さい。

名村様:お施主様からALCパネルの目地を目立たないようにしたいという要望を受けることがよくあります。ただロッキングの機構上難しい話だと承知しておりますので、デュアルウォールで木材や金属パネルを張ることでクリアする方法は有効だと思っています。
また、もし今後例えば1200mm幅程の大判パネルの可能性もあれば、アートミュールにしてもモーネで素材感を表現したデザインをより大きく見せられて、インパクトを出せるのではないかと思います。

本日は、大変貴重なご意見をお聞かせいただき、ありがとうございました。

2024年11月インタビュー

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